GIANT KILLINGの天宮杯トーナメント表を考えてみる その1

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漫画「GIANT KILLING」#661が、先日2024/11/21に更新され、ホームゲーム最終戦セレモニーをもって、ETUのリーグ戦シーズン全日程が終了しました。

達海監督がこのセレモニーの中で、天宮杯てんぐうはいのタイトルを目指すことを明言したことで、リーグ戦が終わってもまだまだ作品が続くことに期待が高まります。

一方で、達海監督の口からは、こんな発言がありました。

あと5試合勝ち抜けば、俺達は悲願の初タイトルをゲットできるよ

え、あと5試合もあんの…?

まず現実の天皇杯のレギュレーションを考える

この天宮杯は、作中の架空の大会ですが、現実世界にある「天皇杯てんのうはい 全日本サッカー選手権大会」がモデルであることは明らかです。

つまり、下位カテゴリも参加するオープントーナメント。

参考までに2023年に開催された「天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会」のレギュレーションが、概ねこんな感じです。
(なぜ最新の2024年を例にあげないかというと、とある赤い人たちがいらんことをしたせいで諸般の事情で例年と違うシードチーム数や、J1・J2のチーム数の変更などでGIANT KILLINGの世界とも配分が異なるため、2023年大会のほうが説明がしやすいからです)

参加チーム数:88チーム
(内訳 J1リーグ/18チーム J2リーグ/22チーム アマチュアシード/1チーム 都道府県代表/47チーム)

この大会、Jリーグ勢はJ1・J2を問わず一律で40チームが2回戦からの登場。J3勢は都道府県大会を勝ち抜けば本大会に出られますが、本大会シード権は与えられませんでした。
そして、各都道府県代表とアマチュアシードのHonda FCの計48チームがまず1回戦で試合をし、勝ち上がった24チームとJリーグ勢40チームの計64チームが2回戦に参加しました。

2回戦参加が64チーム、つまりちょうど「2」ですからここから先は均一なトーナメント表が描けるというわけです。

また、この年の大会は4回戦(ラウンド16)までを勝ち抜いた8チームが出そろった時点で、抽選によりその後の対戦が決められたため、トーナメント表全体は均一化されていませんが、4回戦までのトーナメント表は、前年のJリーグの戦績で割り振られています。

※トーナメント表のフォーマットは、こちらをお借りしています。

例年、ここまで厳密に順位通りにトーナメント表が組まれることはなく、会場などの都合で何試合かは手が加えられることがありますが、天皇杯の組み合わせはおおよそこのように前年のリーグ戦績をもとに割り振られています。そして、この第103回大会は、一切手を加えずに完全に前年順位通りの配列となりました。

24チームが1回戦を突破してきたため、J1の18チームと、J2の前年戦績上位6チームはそれぞれ1回戦を勝ち上がってきたチームと対戦し、J2の前年7位以下のチームはJ2勢同士で対戦することになりました。
2回戦でのJ2勢同士の対戦では、双方の「J1・J2全体の通算序列(カッコ内の数字)」の合計が65となるように組み合わせが決まっていることがわかります。

また、実際の結果とは異なりますが、「もし序列上位のチームが勝ち上がった場合」も、3回戦では通算序列の合計が33になる対戦、4回戦では同じく合計が17になる対戦と、前年戦績を均一化する組み合わせであることがわかります。

※あくまでもトーナメント割り振りが前年戦績を均等に配置したことを確認するための「序列上位が勝ち続けたと仮定した場合の表」です。繰り返しますが実際の結果とは異なります

作中の天宮杯は

例にあげた天皇杯と比較しながら、話を作中の天宮杯の話に戻しましょう。

ETUは作中のプロサッカーリーグ「リーグジャパン1部(以下:LJ1)」に所属しています。
優勝への道のりは、6試合です。
先述の第103回天皇杯に参加したJリーグ勢と同じ試合数です。それなら何もおかしいことはないのではないか…

ひっかかるのが、天皇杯は2回戦からの6試合であるのに対して、ETUは4回戦からの6試合だということです。

ETUは初戦である4回戦でリーグジャパン2部(以下:LJ2)の徳島に勝利し、次のラウンドに進出しました。

そして最終戦セレモニーで達海が発言した「あと5試合勝ち抜けば」…
その5試合とは、必然的にこうなります。

5回戦(ラウンド32)
6回戦(ラウンド16)
準々決勝(ベスト8)
準決勝(ベスト4)
決勝(ファイナリスト2チーム)

つまりETUが徳島と対戦した4回戦は(5回戦以降にシードがいない限り)ラウンド64だったということになります。

ここまでわかった情報をもとに、とりあえず私が作ってみたトーナメント表がこれです。

悪ふざけにしか見えない表ですが、これでも思考を巡らせ頭を使ってどうにか作中設定に沿うように作ったものです。この表を組むために立てた仮説と、ここからわかる事実は下記の通りとなります。

仮説
・今後のストーリー展開から、おそらくETUは残り5試合をすべてLJ1勢と戦うのだろう
・その対戦する5チームはいずれも強豪あるいは例年上位で今季も好調だったチーム、または今季ETUが苦しんだ相手に借りを返す展開か
・サックラー率いるモンテビア山形(LJ1序列18位)との対戦もある?
ETUは前年残留ギリギリのひとつ上、14位だったと想定する1
・参加チーム数は現実と同様
・都道府県代表とアマチュアチームは全チーム1回戦から参加し、高校野球や高校サッカーのように抽選で2回戦から参加できるチームはないものとする(48→24→12→6チームが4回戦進出)

この表からわかる事実
・6回戦で前年6位チーム、準々決勝で前年3位チーム、準決勝で前年2位の大阪ガンナーズ(ダルファーとの試合後の会話にあった天宮杯での対戦実現?)、決勝で東京ヴィクトリーか前年4位(鹿島?)と上位勢ばかりの対戦になってもおかしくない
・ETUを除くLJ1勢はなぜか5回戦からのシード
・ETUがシードされなかったためにLJ2勢からも1チームが5回戦シードされている
・LJ1序列3位のチームが巻き込まれて5回戦にLJ1勢と対戦する羽目になっている

確実に浅草で暴動が起きます。「なんで昨季降格したあいつらがシードで、俺たちだけ4回戦からなんだよ! 」と。
そしておそらく作中のサッカー協会・FJAがある場所は、連載開始当時にJFAハウスのあった御茶ノ水。不運にも、最も近くにあるクラブはETUです。浅草からは目と鼻の先です。こんな発表をしたら襲撃されかねません。

漫画のためとはいえ前年3位のチームも気の毒です。頑張って好成績を収めたにもかかわらず、LJ1勢と対戦させられます。ほかのチームは初戦でLJ2勢、または県代表勢との対戦だというのに。

これはもうどう考えても不成立。
あきらめて次のトーナメント表を考えることにします。

  1. 丹波の発言に「去年15位」という情報がありました。後の記事で訂正します ↩︎

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