※こちらは、私個人がWordPressの動きや使い方を確かめるために書いているテストブログです。
正式運用しているブログではないのでいつのまにか削除されている場合もあります。
さてここまで、天宮杯全体の話や、これからETUがどう戦っていくのかを主軸に設定を考えてきました。
そして解き明かすほど明らかになるETUの不遇っぷり…
さらにもう一つ、不遇な目に遭わされているクラブがあります。
そう、4回戦でETUと対戦した徳島ヴォルテックスです。
いわばラウンド32ともいえる5回戦は、順当にいけばリーグジャパン1部(以下:LJ1)勢と、リーグジャパン2部(以下:LJ2)勢が多数を占めるはずでした。
しかし、それを前に徳島は大会から姿を消すことになりました。
4回戦の相手・徳島ヴォルテックス
リーグジャパン2部(以下:LJ2)に所属する徳島ヴォルテックスは、現実世界では2025年現在J2リーグに所属する徳島ヴォルティスをモデルとしています。
ヴォルティスは、2014年と2021年にはJ1に所属していたこともあります。
試合会場は、スタジアムの建物こそ別のモデル(ミクニワールドスタジアム北九州)となっていますが、周辺は鳴門・大塚スポーツパークそのものです。


バックスタンド向こうのサブトラック、メインスタンド裏の広場のタイル調の床面、テニスコートの位置が合致しています。


特徴的な屋根と支柱、コーナースタンド部の丸い通路が再現されています。
徳島ヴォルテックスは、天宮杯4回戦でETUと対戦した時点で、LJ2の5位にいることが語られています。

1部昇格に手が届きそうと言われていることから、どうやら3位~6位のチームが参加する昇格プレーオフはなく、3位までが自動昇格のレギュレーションである可能性が高いです。
(昇格プレーオフがあるなら、5位という順位は通常「プレーオフ圏内にいる」と語られる)
徳島の立ち位置を考えてみよう
天宮杯の正しいレギュレーションは明かされていませんが、モデルである天皇杯のトーナメント割り振りの基準は、あくまでも「前年」のリーグ戦績です。
つまり、今季徳島がどれだけ好調であっても前年度が下位ならば序列下位として扱われます。
GIANT KILLINGの世界ではほとんどのチームの前年順位が明かされていません。
徳島はどのような位置づけのチームなのでしょうか。
現実の徳島ヴォルティスの経歴から、ヴォルテックスの立ち位置は色々なパターンが想像できます。
①前年はリーグジャパン1部(以下:LJ1)に在籍していた降格組の可能性
②前年もLJ2。ただし上位争いをしていた可能性
③前年はLJ2中位〜下位にいた可能性。今季躍進中
ぐらいでしょうか。前年3部から昇格してきた可能性はないと考えます。
なぜなら作品の中で3部リーグの存在が一切語られていないことに加え、現実世界で一度もJ3に落ちたことがないヴォルティスをモデルとしたチームに、そのような設定は考えられません。
また先ほど引用した画像の中で「1部昇格に手が届きそうな位置につけている」この評価はどちらかというと昇格争いに毎年絡むようなチームに対しては使われにくいです。
もし例年上位にいるなら「圏外にはいるが、まだまだ昇格候補」のような趣旨で語られるのではないでしょうか。
もう一つ、徳島の立ち位置を占う要因に、監督の存在があります。

選手の再生に長けた高杉監督
高杉監督のもとには潜在能力がありながらハイパフォーマンスを発揮できない選手が集まってくることがわかります。
こういうチームはリーグを圧倒する存在とまではいかない、しかしながら選手を再生させ、低迷するような戦績でもないと読み取れます。昨季LJ1から降格してきたり、例年昇格争いを抜けられず脱皮できないチームでは、成績不振と判断され監督がコロコロ代わり、チームの方向性が継続されません。
また、高杉監督の下、再ブレイクを果たした選手たちの中には、LJ1やLJ2上位チームへステップアップ移籍をする者もいれば、自分を輝かせてくれた高杉監督を慕い、徳島でプレーを続けることを望む者も現れるでしょう。


高杉監督を慕うのは、現役選手ばかりではありません。
日本サッカー界のスーパースター・達海猛もその一人です。
徳島が今季昇格争いにいるのは、何人かの選手たちが上位チームでも活躍できるにもかかわらず残留し、徳島自体が上位と渡り合える戦力を数年かけて揃えてきたから、と考えるのが自然です。
高杉監督が徳島の監督を数年務めているのであれば、2部で低迷という戦績や、なかなか数年間順位を上げられない状況などではなく、徐々にとはいえ順位を上げてきている(数年かけて下位から中位に戦績を伸ばしている)と推測されます。
「再生工場」を託された指揮官
また、GIANT KILLING読者ほどのサッカー好きなら一度読めばこの高杉監督が誰をモデルにしたかはご承知のことでしょう。


明言こそされていませんが、高杉監督のモデルはどう見ても、故・大杉漣さんです。
サッカーと大杉漣さん、そしてその故郷・徳島といえば、2013年に徳島ヴォルティスが出場したJ1昇格プレーオフ決勝当日のエピソードが知られています。
この日はドラマの撮影が予定されていたため観戦をあきらめていた大杉さんへのサプライズとして、共演者たちがその日の撮影をスムーズに進行させ、なんと試合に間に合わせ、大杉さんはヴォルティスが四国初のJ1クラブとなった瞬間に立ち会えたというものです。
作中の選手たちだけでなく、現実世界の共演者たちにもその人柄は支持されていたようです。
また、かつてはサッカーが日本ではマイナースポーツで「学生の部活」としか認識されておらず、大人がスポーツをやることは実業団チームの選手を除いてほぼありえない、という時代がありました。
要するに子供の遊びを大人になってまでやるのはみっともないという見方がされていた当時に、関東中から同志を集め、草野球ならぬ草サッカーを始めたグループの中心メンバーが大杉さんだったと言われています。
余談ですが、その当時の草サッカー草創期の集まりに参加していた学生に、のちのサッカージャーナリスト・六川亨さんもいます。
つまり大杉漣さんは、本格競技をしていない社会人が休日に仲間とサッカーやフットサルを楽しむという、現代ではあたりまえとなった文化の礎を築いた偉大な存在であり、その後Jリーグの発足やサッカーブーム後に現れた「サッカー好きタレント」とは比較にならないレベルの、正真正銘「芸能界一のサッカー通」と呼んでいい人物です。
これだけの功労者をモデルに生み出されたのは、どんなキャラクターか。
少なくとも、成績不振で解任され、下位チームや下のカテゴリで働き口を探す渡り鳥監督のような設定には絶対にしないはずです。
先述の通り、徳島が地道に少しずつ強くなることを目指し、安く雇ったくすぶっている選手が本来持つ能力を引き出してチームを強化していく高杉監督の方針とマッチングした。それを3年程度ぶれずに一貫してきた。
そんな裏設定こそ、まさに徳島と言えるでしょう。
選手の再生を得意とする2部リーグで上位食いを起こす中堅クラブの指揮官。むしろリアルすぎて、サッカー業界に携わっていない一サッカーファンとしてこのモデルに抜擢されたことは、大杉さんにとっては最高の栄誉ではないでしょうか。
なぜ徳島はETUと対戦しなければならなかったのか
今回求めたい結論はあくまでも徳島ヴォルテックスの前年の戦績。
モデルである徳島ヴォルティスのJリーグ成績は下記の通りです。

Wikipediaより。
先述の通りヴォルティスはJ3の経験こそありませんが、J2からJ3への降格制度がなかった時代には3年連続で最下位も経験しています。
J1昇格を2度、そのうちJ2優勝は1度、J1からJ2への降格も2度経験があります。
J2下位~J1下位にいたことがあるクラブです。つまりヴォルティスがモデルなら、ヴォルテックスはLJ2の何位にいても不思議はないことになります。
また、天宮杯でETUと徳島の対戦が描かれたのは2020年。現実世界ではヴォルティスがJ2リーグで優勝したシーズンですが、当時まだ結果は出ていませんでした。
当時の時点で最新の成績は2019年の4位でした。2018年の11位から大きく飛躍し、昇格プレーオフに進出したこの年のヴォルティスの好調さをモデルにしたのかもしれません。
であれば、なぜこの徳島は、ベスト64でトップリーグのチームと対戦しなければならなかったのか…

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